ネットワークセキュリティとは? 攻撃の種類や防御方法もご紹介

更新日:2025-10-03

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ネットワークセキュリティとは? 攻撃の種類や防御方法もご紹介

ネットワークセキュリティとは

ネットワークセキュリティとは、ネットワークの安全性を維持するために、ネットワークを守るための対策です。不正アクセス、データの盗聴、改ざん、破壊など、数々の脅威に晒されている中、あらかじめいつどんな攻撃が来るかを予測することはできません。そのため、企業としてはネットワークセキュリティとして「防御」を固めることが唯一の対策になるのです。

ネットワークセキュリティとは

ネットワークセキュリティの役割

ネットワークセキュリティの役割は「防御」ということは分かりましたが、では何をすれば良いのでしょうか。それを考える上で大きな問題となるのが、攻撃がどんなものなのかわからないということです。その場合、考えうるすべての攻撃に対して対策を講じる必要がありますが、現実的には完璧に防御することは不可能です。そのため、攻撃の種類や内容をできる限り的確に知っておき、攻撃の内容に応じて組織として対策可能なところはしっかりと防御手段を講じておくことが大切なのです。

ネットワークセキュリティの役割

攻撃の種類とその防御方法

ネットワークセキュリティの脅威

ネットワークセキュリティの脅威は増え続けており、セキュリティ対策の重要性は年々増加しています。ここでは、主なネットワークセキュリティの脅威となる攻撃方法をご紹介します。

①ネットワークの妨害

ネットワークの妨害とは、サーバーへの大量のアクセスにより、サーバーをダウンさせる攻撃のことです。例えば、DoS(Denial of Service)攻撃やDDoS(Distributed Denial of Service)攻撃がこれに該当します。DoS攻撃が一つのIPアドレスから攻撃してくるのに対し、DDoS攻撃は複数のIPアドレスから攻撃してくるため、より対策が難しいと言われています。

②ネットワークの破壊

ネットワークの破壊とは、プログラムの脆弱性などを狙って、データを削除、改ざんしたり、システム自体を破壊するような攻撃のことです。例えば、クロスサイトスクリプティング(XSS)やSQLインジェクションなどがあります。このような攻撃により、ネットワークに侵入し、悪意のあるスクリプトが実行されることで重要な機密データが削除されたり、個人情報の漏洩が起きるリスクがあります。

③ネットワークの盗聴

ネットワーク盗聴とは、ネットワークでやり取りしている情報を悪意のある第三者が外部から不正に受信・解析したり、その情報を元に個人情報などを窃取する攻撃のことです。該当する攻撃にはパケットスニッフィングなどがあり、このパケットスニッフィングではネットワーク上のデータ(パケット)を傍受し、その情報を盗み見る技術です。

④ネットワークの寄生(なりすまし)

ネットワークの寄生は、正規ユーザーになりすまして他人のシステムにアクセスし、さまざまな攻撃を行うものです。昨今話題になった「emotet(エモテット)」などもこれに該当します。なりすましの例には、先ほどのemotetのようなマルウェア感染や、ランサムウェアがある。マルウェア感染はコンピューター内のデータの破壊や削除、ランサムウェアはデータを攻撃者だけが読めるように暗号化し、暗号解除のための金銭を要求する攻撃です。

ネットワークのセキュリティ対策方法

ネットワークセキュリティの脅威は増え続けており、セキュリティ対策の重要性は年々増加しているため、ツールの導入だけでなく、従業員へのインターネットの使い方や、PCの取り扱い方法など、個人のセキュリティ意識の向上が重要なポイントです。ここでは、主なネットワークセキュリティの脅威となる攻撃方法をご紹介します。

①妨害に対する防御

DoS攻撃やDDoS攻撃などの妨害攻撃に対しては、異常なトラフィックを早期に検出し、フィルタリングすることで攻撃を無効化することが求められます。対策としては、例えばWAF(Web Application Firewall)やIDS/IPS(Intrusion Detection/Prevention System)を導入することが有効です。また、サーバーやネットワークのキャパシティを増強し、攻撃による負荷を分散させることで影響を最小限に抑制したり、コンテンツ配信ネットワーク(CDN)を利用することで、トラフィックを分散させ、攻撃の影響を軽減することも効果的です。

②破壊に対する防御

クロスサイトスクリプティング(XSS)やSQLインジェクションなどの破壊攻撃に対しては、ネットワークへのアクセスログ監視による、不審な活動の早期検出や、ファイアウォールによる不正アクセスを検知・遮断するセキュリティ対策が有効です。

③盗聴に対する防御

盗聴に対しては公衆Wi-Fiなど信頼できないネットワークに接続しないことが基本です。その上で、SSL/TLSやVPN(Virtual Private Network)によって通信内容を暗号化することで、盗聴されても内容が解読されないようにできます。また、LCXを使用すれば微弱電波によってカバー範囲を抑えることができ不正アクセス防止に繋がります。

④寄生に対する防御

寄生に対しては、基本的ですが強力なパスワード設定をすることや、認証アプライアンス、多要素認証(MFA)などを導入し、登録されたデバイスだけがネットワークにアクセスできるようにすることで、不正アクセスを防ぐことが有効です。

このほかにも、境界型防御の観点からEDRのようなエンドポイントセキュリティツールの導入による、許可されていないアプリケーションやソフトウェアの無断ダウンロードの防止や、端末への一斉パッチ適用など、会社が適切に制御できる状況を作ることも大切な取り組みと言えます。また、IT資産管理の強化や、セキュリティポリシーの策定、従業員へのセキュリティ教育といった組織全体でのルール策定や意識強化を行うなど、組織として継続的なセキュリティ対策を行う体制を作ることも求められます。

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ネットワークセキュリティの要である認証について

認証とは、いわゆる本人確認のことで、現れた人物や機器が、あらかじめ決められた通りの人物や機器で間違いないかどうかを厳密にチェックすることです。

認証の目的は、何者かの犯罪行為や破壊活動を防ぐことにあります。認証が正しく行われないと、何者かに金銭や機密情報が盗まれたり、破壊されたりしてしまうことになります。例えば自分が知らないうちに何者かに自分の銀行口座からお金をどこかへ振込操作されたりしては大変なことです。

実際の認証は、下記のいずれかまたは組み合わせで行われています。
・顔、静脈、虹彩、動作パターン、声(言葉)などの身体的特徴。
・運転免許証、パスポート、印鑑証明などの公的文書。
・ID/パスワード、画像、機器の固有情報、電子証明書など。

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ネットワークセキュリティの課題

サイバー攻撃はどんどん進化しており、今後どんな攻撃が発生するものなのかわからないということが一番の課題と言えます。そのため、想定外が発生するということを念頭に置いておく必要があり、できることを地道に対応していくしかないのが現状です。

ネットワークセキュリティの課題

参考コラム:学校ネットワークのよくある課題と解決策

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2020/4/14 HCNETビジネス推進グループ担当Y
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