無線LANについて
知っておきたい基本事項
- 基礎と応用
- 無線LAN
無線LANは、われわれの生活にもはや欠かせないものとなりました。企業でも導入が進んでおり、業務に役立てられています。その無線LANについて、基本事項やメリットなどをご紹介します。
無線LANとは?
無線LANを知るために、まずはLANのことから順を追って確認していきましょう。
●LANとは
LANとはLocal Area Network(ローカルエリアネットワーク)の頭文字を取ったもので、「ローカル」の文字通り、限られたエリア内にあるネットワークを指します。2台以上接続されたコンピュータグループによるネットワークです。
●無線LANとは
無線LANとは、ケーブルを接続せずに無線の電波によって通信するLANのことです。ネットワークを構築する際には、従来はケーブルで接続する有線LANでしたが、そのケーブルの代わりに無線通信を利用するのが無線LANです。
無線LANの規格は現在、「IEEE802.11ax (11ax)」「IEEE802.11ac (11ac)」「IEEE802.11n(11n)」「IEEE802.11a(11a)」「IEEE802.11g(11g)」「IEEE802.11b(11b)」の六つが主に利用されています。それぞれ、利用周波数帯や通信速度が異なります。ちなみに11nは「Wi-Fi 4」、11acは「Wi-Fi 5」、11axは「Wi-Fi 6」と呼ばれています。
周波数帯は5GHz帯と2.4GHz帯が利用されています。5GHz帯は障害物に弱い一方で、電波干渉という無線通信の電波と家電などが発する電波が、互いに干渉することで、通信状態が不安定になる状態になることが少ないのが特徴です。屋外利用は電波法で禁止されています。
2.4GHz帯は、障害物に強く、屋内・屋外共に利用可能である一方で、電化製品や無線機器と電波干渉を起こしやすいところがあります。
●長距離無線LANとは?
無線LANの中には、長距離無線LANと呼ばれるものがあります。これは、何十kmも離れた場所と場所とをつなぐ長距離通信を可能とするためのLANです。公道や運河、鉄道などを挟む工場や工事現場同士や管理現場をつなぐ通信などに活用することが可能です。
無線LANとWi-Fiとの違い
無線LANといえば、Wi-Fiを思いつく方が多いのではないでしょうか。そこで、無線LANとWi-Fiとの違いを解説します。
Wi-Fiとは、無線LANの通信規格の一つです。先述の通り、通信規格のうち11nを「Wi-Fi 4」、11acを「Wi-Fi 5」、11axを「Wi-Fi 6」と呼びます。
無線LAN技術が製品化された当初は、接続がなかなかうまくいかないことがありましたが、試験が重ねられ、異なるデバイス間で問題なく無線通信できるものがWi-Fiとされました。以後、Wi-Fiは世界的標準規格となっています。
つまりWi-Fiは無線LANの中に含まれるものです。近年は、無線LANといえばすなわちWi-Fiを指すことも多くなっています。
無線LANのメリット
無線LANは、LANを構築する際の一つの選択肢です。企業が無線LANを選択した場合のメリットをご紹介します。
●LANケーブルの接続が不要
無線LANはケーブルレスなので、端末からLAN機器までの配線がなくなります。ノートパソコンを自由に持ち運ぶことができることから、オフィスレイアウトが自由になります。
●高速で安定した通信によりストレスフリーに
無線LANは、高速で安定した通信を確保できるようになったため、つながりにくい状況や通信の遅延などは起こりにくくなりました。業務にもストレスなく通信を利用できます。
●外出先でも利用できる
持ち運びができるWi-Fiルーターを社員に貸与して利用する場合は、社外でも通信ができます。リモートワークの一つの選択肢となります。
このように、無線LANには多くのメリットがありますが、構築の際には、無線であることで生じる通信内容の傍受など、セキュリティリスクには十分注意しましょう。暗号化技術を用いるなどして慎重に構築する必要があります。
まとめ
無線LANは、今や通信に欠かせないネットワーク通信手段となっています。
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