病院にWi-Fiを導入するメリットと導入方法

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病院にWi-Fiを導入するメリットと導入方法

昨今は、病院にWi-Fiを導入することでネットワーク環境を整え、業務効率化が図られています。そこで今回は、病院にWi-Fiを導入するメリットと導入のポイントをご紹介します。

病院ネットワークに必要な要素

病院ネットワークには、病院に必要なネットワーク環境を構築する必要があります。その病院ネットワークの構築の際に必要な要素として、次のことがあります。

・大規模ネットワークの構築
・最先端医療を安全に提供できるインフラの整備
・医療システムの安定稼働
・ネットワーク障害時の迅速な復旧などの対応策

特に病院では、患者の大切な情報を守る義務があるため、医療情報の取り扱いには十分な配慮が必要となります。

また、病院ネットワークにおいては、最先端医療機器やさまざまな医療システムの安定稼働を実現する、大規模ネットワークの構築が求められます。

一刻一秒を争う医療現場において、すべての病室へのネットワーク整備も必要となり、配線も含めたネットワークのトラブル時の早期復旧も想定した徹底した管理体制が重要です。

病院ネットワークに必要な要素

病院におけるWi-Fiの導入状況

2021年5月の電波環境協議会の調査によると、病院における無線LAN(Wi-Fi)導入率は88.7%が導入していると回答しております。約9割と多くの病院が導入しており、非常に高い普及率となっています。内訳をみると、医療情報システム用は65.7%、施設スタッフのインターネット接続用は75.4%となっており、職員向けのWi-Fi導入が進んでいます。

それに対して、患者、外部訪問者のインターネット接続用は30.8%と普及しているとは言えない状況となっています。
なぜここまで普及に差があるのでしょうか。携帯電話・スマートフォンの使用を一部または全面的に禁止とする理由は、医療機器への影響が71.2%となっております。
患者用のWi-Fiがない、ポケットWi-Fiの持ち込みや、入院中のレンタルWi-Fiの使用が禁止されているのは、医療機器への影響などの理由があることが分かります。

ではWi-Fiを導入している病院ではどのように管理しているのかを見ていきます。同調査では外部ベンダに依頼しているのはわずか12.0%。医療情報部門が43.0%、総務・施設管理部門が58.1%となっております。
適切な対策をすれば導入できるが、専門知識を保有した管理者がおらず、業務負担が大きくなってしまうため、導入が進んでいないのかもしれません。

実際に同報告の電波利用機器の導入に関する課題では、セキュリティやプライバシーに関する不安があるが47.3%、電波利用機器の管理・運用に関する課題では管理・運用する上で十分な知識を持った人材がいないどのような管理・運用ルールを設定すべきかわからないがそれぞれ56.3%、41.0%となっており、専門人材が不足しているのが課題のようです。
また、病院では大量の個人情報を取り扱っており安全性に特に注意が求められるので、導入に慎重な病院が多いと考えられます。

病院にWi-Fiを導入するメリット

病院ネットワークにおいて、Wi-Fiを導入することで得られるメリットには以下のようなものが挙げられます。

1.業務効率化

一番のメリットは業務効率化です。最先端医療を安全に提供でき、電子カルテや放射線画像などの医療システム(HIS、RIS、PACSなど)の安定稼働といった課題解決を実現することから、医療活動全般を効率化します。

例えば、Wi-Fiを導入することで、容量の多いデータや電子カルテの共有も場所を選ばず容易になります。現代医療において、電子カルテの一括管理や編集、共有をするためには、Wi-Fi設備が整っていることが必要条件といえます。

2.患者や来院者の利用促進

Wi-Fi環境は、患者や来院者向けにも提供することで、インターネットがつながる病院としてアピールできます。通信量を気にせずに済むWi-Fiは、待ち時間のつらさを緩和し、患者満足度の向上を図ることができます。

病院にWi-Fiを導入するメリット

病院にWi-Fiを導入するポイント

ではどのように病院ネットワーク環境に対して、Wi-Fiを導入すればいいのでしょうか。ポイントや注意点をご紹介します。

●高セキュリティをどう実現するか

病院にWi-Fiを導入するポイントとして、医療情報を確実に守るために、高いセキュリティをどう実現するかということが重要になります。例えば、ネットワーク認証のできる機器を導入することによって、正規のユーザー以外がネットワークやシステムにアクセスできないようにするなど、確実な対策を講じることが求められます。

●通信の安定性の確保

病院には、診療室や処置室、手術室、病室や会議室など、細かく区分けされており、遮蔽物の多い場所も多い中、安定したWi-Fiを供給できる環境作りが重要です。Wi-Fiを導入したものの通信が安定しておらず快適に使えないという状況になってしまうと、Wi-Fiの導入が逆に様々な問題を発生させることになりかねません。使用用途や場所、時間帯を問わず、使用人数が増えても快適に使える環境の構築が必要です。

●運用負荷の少ない管理体制を整える

Wi-Fi環境構築により、セキュリティ対策として管理が必要となり、運用に手間がかかりすぎるといった状況になると、業務効率化の実現が遠ざかります。運用負荷の少ない管理体制を整えることが重要です。

●コストを抑える

Wi-Fiを導入する際には、コストを抑えることも検討する必要があります。予算の計画をし、無理のない金額で導入することが大切です。

病院にWi-Fiを導入するポイント

エイチ・シー・ネットワークスが提供する病院向け情報ネットワークシステム

エイチ・シー・ネットワークスでは、病院ネットワーク構築ソリューションをご提供しています。病院向け情報ネットワークシステム「M1-NET(Medical One Network)」により、病院ネットワークの課題を解決します。

すべての病室や会議室などの区分けされたエリアや遮蔽物の多い場所にも安定したWi-Fiを供給します。また、自社製品である、アクセス認証を行うAdapterシリーズを活用し、「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」からのセキュリティ対策に準拠した高セキュリティな環境を実現することが可能です。

患者や運用者の利用申請や承認も容易に行うことができるため、運用負荷も低減できます。

病院にWi-Fiを導入するポイント

まとめ

病院ネットワークにWi-Fiを導入するメリットと導入のポイントをご紹介してきました。病院ネットワークを安心のセキュリティで実施することを希望される際には、ぜひお気軽にご相談ください。

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