事例:電波が届きにくい病院内に無線LAN導入。セキュリティなども実現

ネットワークのトータルソリューション:エイチ・シー・ネットワークス株式会社

医療法人社団善衆会 善衆会病院 様

電波が届きにくい構造の病院内へ無線LAN環境を構築
セキュリティの確保と管理の簡略化を実現

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病院・医療機関 セキュリティ 無線LAN

ポイント

  • 無線LANの届かないエリアをゼロに
  • LCXを敷設することで無線APの数を大幅に減らしコスト削減
  • ユーザー申請機能を活用し、管理工数を増やさず利便性とセキュリティを両立

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医療法人社団善衆会 善衆会病院 様 漏洩同軸ケーブル(LCX)/認証・アカウント管理・DHCPサーバーAccount@Adapter+


導入製品

病院独特の建物構造により無線LANの電波が安定しない

医療法人社団 善衆会
善衆会病院 総務課 主任
小暮 伸幸 氏

 赤城山ろくに広がる豊かな緑、市内を流れる利根川・広瀬川など、都市と自然が調和した「水」と「緑」の豊かな都市、群馬県前橋市。医療環境の充実した市としても有名で「人口10万人あたり医師数」において、全国平均を大きく上回っている。市内には21もの病院があるが、善衆会病院は泌尿器科、整形外科、スポーツ整形外科に力を入れている特色のある病院だ。特に膝のスポーツ障害・外傷の症例数では、日本トップクラスである。近年はリハビリ特化型デイサービスや訪問看護ステーションを開設するなど、介護分野にも意欲的に取り組んでいる。それに伴い院内のIT化も推進しているが、無線LAN環境については課題があったという。


 従来の無線LAN環境について、善衆会病院総務課 主任 小暮 伸幸氏は「これまで場所によってはうまくつながらないところがあったので、新病院でも場所によって使えない場所があるのではないかという懸念が残っていた」と説明する。無線LANを利用する主なシステムとして、病院の業務に必須といえる電子カルテシステムがあり、看護師がノートPCをカートに載せて病室まで移動して使用する。しかし病室によっては電波が安定せず「どうにかしてほしいという声が、医師や看護師から出ていました」と小暮氏は回顧する。


 原因は、病院独特の建物構造にあった。オフィスなどと異なり、病棟は細かい病室ごとに区切られており、特に手術室やレントゲン室などは電波が透過しにくい構造となっている。そのため至近に無線APがあっても、電波が届かないことがあるのだ。改善のために無線APを追加しても、すべての場所で安定した電波を供給できるとは限らない。さらに、管理運用面での課題もあった。従来は接続を許可した端末に対し、管理者が固定IPの設定を都度個別に実施しており、「管理者が端末の場所まで行っても、担当者がいないと設定できないなど、対応に時間がかかり、管理負荷を減らしたいという思いがありました」と当時を振り返る。また、スポーツ整形外科があるため、若い患者も多く、患者からの無線LAN利用ニーズも顕在化していた。

 折しも新棟建設の予定があったため、そのタイミングで無線LAN環境を刷新する計画がスタートした。

建設会社とHCNETのタッグにより竣工後3週間で開院へ

医療法人社団 善衆会
善衆会病院 総務課
齋藤 貴昭 氏

 新棟の建築工事は2015年1月に着工した。6階建て病床数198床、竣工までに1年3カ月を要した。無線LAN環境の刷新について、工事を請け負う建設会社へ提案を求めたところ、エイチ・シー・ネットワークスが取り扱うLCX(漏洩同軸ケーブル)を使った無線LANを提案されたという。LCXとは、同軸ケーブルの外部に一定間隔でスリット(隙間)を設け、ケーブル自体が微弱な電波を均一に放射するアンテナとなる製品だ。

 「天井裏などに敷設することで安定した電波を飛ばすことができると聞き、要件に合うと感じました」と、手応えを感じた小暮氏は他のSIer数社の提案と比較した結果、LCXの導入を決めた。


 建築期間中は定期的に建設会社との打ち合わせが開催されたが、その場にエイチ・シー・ネットワークスも参加したという。その時の印象について小暮氏は「親身に話を聞いて提案してくれましたし、メリットだけでなくデメリットもきちんと話してくれた点に好感が持てました」と言う。


 ネットワーク認証に関しては、患者にも無線LAN環境を開放することを考慮し、セキュリティを担保して構築する方法を相談したところAccount@Adapter+を提案された。


 「Account@Adapter+は、端末使用者が自分で容易に申請・登録することができる点、端末のMACアドレスを自動で収集できる点がとても魅力的だったので、すぐに導入を決めました」と小暮氏は言う。


 また、2社の協業体制によるメリットもあった。ネットワークの敷設工事は、竣工・引き渡し後に作業を行う場合があり、引き渡しから開院までは、通常は、3~6カ月程度を要することが多い。しかし今回は建築の元請け企業とエイチ・シー・ネットワークスが連携しネットワーク構築を行ったことで大幅に開院までの期間を短縮することができた。「あらかじめ建築図面を確認した上で設計をしてもらったので、ロスを最小限に抑えられました」(小暮氏)。そのため竣工から開院までは、わずか3週間程度だったという。「これは極端に早かったようです。コンサルタントさんにも、通常はこの期間では不可能と言われましたから」と小暮氏は笑みをこぼす。

コストダウンとセキュリティ向上、管理負荷の低減を同時に実現

 全室無線LAN環境が整備されたことで、看護師や入院患者の利便性も増した。特筆すべきは、新たにベッドサイドに設置された情報端末だ。電子カルテに入力された患者の状態やアレルギー情報などを、ベッドサイドでいつでも確認できる。また、体温計や血圧計をこの端末にかざすだけで電子カルテへ登録されるので、データの誤入力を防ぐことができるという。


 コストダウンの効果はどうなのだろう。「無線APの数が圧倒的に少なくなりました」と小暮氏は言う。新システム導入後の現在は1フロアに、低層エリアで最大3台、病棟エリアには2台の無線APしかない。LCXは同軸ケーブル自体から電波を放射しているため、複数の部屋を1台の無線APでカバーすることができ、無線APは最小限の台数ですむのだ。小暮氏は「従来とは規模が異なるので一概には比較できないのですが、約5分の1程度の数になった感覚です」と言う。無線APの数が少ないということは、ランニングコストも下がることを意味している。定期的にかかる保守費や故障時の修理費も、ハードウエアの数量に比例して必要となるからだ。


 「次期ネットワークの検討もしていますが、その際のコストも圧縮できそうです」(小暮氏)LCXは無線APなどの通信機器と比べ、製品寿命が長く長期的なコスト削減効果も見込めるのだ。

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 Account@Adapter+導入のメリットにはどんなものがあるだろう。前述した通り、以前は固定IPを端末ごとに個別にセットアップしていたというが、空いているIPアドレスを職員が無断で入力して使用することがあったという。新システム導入後は、事前に登録したMACアドレスを持つ端末にのみAccount@Adapter+が固定IPを払い出すため無断利用はできず、セキュリティの確保と管理者の工数削減を同時に実現した。


 善衆会病院は、セキュリティ性を考慮しつつ、強固な無線ネットワーク環境を手に入れ、地域の方々の医療にますます貢献していくだろう。

医療法人社団善衆会 善衆会病院 様

1983年4月に上毛泌尿器科病院として設立。2008年に善衆会病院と改称。良質で安全な地域医療、高度先進医療提供を目標に掲げ、スポーツ整形外科、整形外科、泌尿器科、内科、外科、血管外科、麻酔科、リハビリテーション科の診療を行う。スポーツ医学研究施設も併設。病床数198床。

名称

医療法人社団善衆会 善衆会病院

URL

http://www.zenshukai.com/

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