NTT東日本関東病院 様

Arubaの最新ICTを活用し「より良い病院」へさらに前進
医療現場を止めない無線LANを構築
IP電話2000台の収容を視野に

  • 病院・医療機関
  • セキュリティ
  • 無線LAN
NTT東日本関東病院 様
NTT東日本関東病院 様

NTT東日本関東病院 様

ポイント

  • 次世代規格 Wi-Fi 6対応製品による、高速化・大容量化の実現
  • 無線の可視化・無停止アップデートを実現し、運用負担を軽減
  • 期待以上の丁寧な構築作業で新たなパートナーに

医療ネットワークソリューションはこちら

導入製品

病院・医療機関のセキュリティネットワーク導入事例集

医療の質を高めるべくICTを活用
先進的な取り組みを積極的に推進

NTT東日本関東病院 運営企画部 情報システム担当 担当課長 吉中 正史 氏
NTT東日本関東病院 運営企画部
情報システム担当 担当課長
吉中 正史 氏

 NTT東日本関東病院は、東日本電信電話株式会社(NTT東日本)が運営する企業立病院。診療科間の連携や多職種によるチーム医療、身体的な負担が少ない低侵襲診療の積極的な活用、医療の国際化に向けた外国語対応の体制整備など、さまざまな取り組みを進めながら、地域の中核病院として専門的な医療を提供している。また、国際的な医療機能評価のひとつであるJCI(Joint Commission International)の認証を取得するなど、医療の質に対する外部からの評価も高い。
 NTT東日本の直営病院という位置付けにあることから、ICT活用にも積極的な姿勢で取り組んでいるという。運営企画部 情報システム担当 担当課長の吉中 正史氏は、以下のように語っている。
 「病院のシステムは、患者の機微情報を扱うなど医療現場の業務を支える重要なインフラですので、強固なセキュリティや24時間365日の安定稼働が求められます。情報システム担当としては、ICTを通じて、医療スタッフの業務効率向上や医療の安全に寄与していきたいと考えています」

通信・運用の課題解消だけでなく
IP電話の導入対応も必須要件に

NTT東日本関東病院 運営企画部 情報システム担当 小嶋 祐人 氏
NTT東日本関東病院 運営企画部
情報システム担当
小嶋 祐人 氏

 NTT東日本関東病院の足回りを支えているのが無線LANだ。電子カルテ端末だけでなく、ECG(心電図検査機器)やFPD(エックス線撮影装置)など、医師や看護師たちが日々の業務でさまざまなIT機器を病棟内のいたる場所からアクセスするため、医療現場にとって無線LANは医療を支える重要なインフラといえる。その無線LAN機器の保守終了に伴い、2020年3月に設備更改が行われた。更改に際しては、それまでの運用で顕在化していた課題の解消と合わせ、新たな要件への対応も求められていたという。
 「これまでは、電波状況や機材不具合を可視化する手段を持っていなかったため、問題のある箇所を特定するのに手間取っていました。また、アクセスポイント(AP)を天井裏に設置していたので、故障した機材を交換する際には感染対策を考慮しつつ、天井点検口を都度開ける必要があり、保守性の面でも課題がありました」と、運営企画部 情報システム担当の小嶋 祐人氏は説明する。
 通信エリアの面でも、一部で通信しづらいという問題が指摘されていた。そもそも医療施設は、有事の際にも患者を受け入れられるよう、通常のビルより強固な建物として設計される。壁や天井には多数の配管が巡らされているうえに、院内感染対策などのため人やモノの動線を分離するといった工夫も盛り込まれているため、安定した無線LANインフラの設計が難しいのだ。
 また将来的には、職員に配布していたPHSを廃止しスマートフォンに置き換えるという計画があり、いずれは無線LANインフラを使ったIP通話を職員は行うこととなる。そのため今回の更改ではIP-PBXの導入を前提としたネットワーク構成で、なおかつ約2000台ものスマートフォンが接続でき、さらにこれまで病棟エリアが中心であった無線LAN提供範囲を病院全域に拡大させる、といった要件をクリアしなければならなかった。

病院ならではの事情にも配慮しつつ、
オンスケジュールで構築が完了

NTT東日本関東病院 運営企画部 情報システム担当 主査 鈴木 誠司 氏
NTT東日本関東病院 運営企画部
情報システム担当 主査
鈴木 誠司 氏

先述した要件をクリアできるベンダーを探すべく、小嶋氏は、Web検索などで入念に情報収集を行い、無線LANの構築に強く、病院での構築実績などの条件でベンダーを絞り込んだ。その際に小嶋氏はプロジェクトの意向で、既存ベンダーにこだわらず検討するようにと指示を受けたという。
 「今回相談を持ち掛けたベンダーの中でも特にレスポンスが良く、技術的な提案やさまざまな情報を提供してくれたベンダーがエイチ・シー・ネットワ-クスでした」(小嶋氏)
 エイチ・シー・ネットワ-クスの提案は、これまでNTT東日本関東病院が用いてきたAruba無線LANソリューションの最新製品を軸とした内容だった。頻繁な訪問を通じてヒアリングや現地調査などを実施し、課題を深掘りして提案内容に反映させた。
 「病院ごとのいわゆる"お作法"の部分に、どれだけ対応できるか未知数だったため、新たなベンダーへの依頼には、正直なところ不安もありました。そこで、キックオフの際に、不安や思いのたけを思い切ってすべてぶつけてみました。すると、エイチ・シー・ネットワ-クスは、責任を持ってフォローすることを約束してくれたのです」と吉中氏はいう。
 実際のフォロー内容としては、マニュアルの整備などがある。構築後の無線LAN運用は主にNTT東日本関東病院側で担当するが、ベンダーが用意したドキュメントが不十分ではその運用にも支障が生じかねない。このような不安に対し、エイチ・シー・ネットワ-クスでは段階を踏んで画面キャプチャを数多く盛り込んだ運用マニュアルを作成し、その期待に応えた。
 「ドキュメントを充実させてくれただけでなく、配線の取り回しまできちんと整理して構築してくれました。こうした細かな配慮が、保守性に大きく影響するのです。今では安心して任せられると確信しています」と、運営企画部 情報システム担当 主査の鈴木 誠司氏は評価する。
 構築プロジェクトにおいて、医療現場の各部署とも密に連絡を取りあい、スケジュールを調整して事前調査や設置工事などの作業を進めていった。吉中氏は、その様子について次のように語っている。
 「医療現場との兼ね合いもあり、情報システム担当やベンダーだけの判断で計画を進めることはできません。たとえ作業予定を立てても、急な手術など病棟の都合で突如変更になることもありました。しかし、エイチ・シー・ネットワ-クスは当初の計画書で示した通りのスケジュール内で、無事に構築を完了させてくれました」

製品の組み合わせで運用性を改善
APの保守性を向上させる工夫も

 新たな無線LANインフラには、最新モデルの「Aruba AP-515」を採用。最新規格のWi-Fi 6に対応し、プロセッサの強化も相まって高速な通信が可能となった。設置場所については天井から下向きに、廊下や室内に向けて突き出すかたちで設置した。
 「APの位置が目に見えるようになったので、不具合が生じたときにも探しやすく、機器交換作業も容易になりました。エリアカバーを改善するよう配置も見直しており、今のところ電波が届かないという声は聞かれません」(小嶋氏)
 今回の提案で新たに取り入れたのが、無線LANマスターコントローラー「Aruba MobilityMaster」と、ネットワーク統合管理ソリューション「Aruba AirWave」であり、これらも運用性や保守性の向上に寄与している。Mobility MasterはAPのファームウエアアップデートなどをダウンタイムなく行うことができ、AirWaveは無線LANやそれに連なる有線LANの状態を可視化するなどの機能を持つ。
 「一時的にAPを止めるとなると、その影響を受ける現場との調整が必要になりますので、無停止でアップデートを行えるというのは大いに助かります。AirWaveの可視化機能の評価も非常に高く、現場から電波状況についての問い合わせを受けたときなどに重宝しています。これまでは、電波状況を調べるために専門業者に依頼していましたが、今では自分たちですぐに調べられるようになりました」(小嶋氏)
 不正ユーザーアクセス制御を目的として導入した認証アプライアンス「Account@Adapter+」も好評だ。「これまで使っていた認証サーバーよりコンパクトになり、ラックスペースに余裕ができました。筐体を変えることなく、必要に応じて手間やコストをかけずにライセンスの追加などができる点もいいですね」と小嶋氏は評価する。
 吉中氏は、今回の構築プロジェクトを評価するなら「100点満点」と語っている。
 「今のところ悪いところが見当たらないので、このまま引き続き安定稼働に寄与していただきたいですね。エイチ・シー・ネットワ-クスとは、定期的なつながりを持っていきたいと思っています」
 今回築くことができた良好な信頼関係を通じて、今後もさらに新技術を取り入れていき、"より良い病院"への協力を期待しているとのことだ。

製品の組み合わせで運用性を改善 APの保守性を向上させる工夫も

Account@Adapter+V7

お客様情報

NTT東日本関東病院 様

URL:https://www.nmct.ntt-east.co.jp/

NTT東日本関東病院 様

東日本電信電話株式会社(NTT東日本)が運営する企業立病院。当初は日本電信電話公社の職域病院、関東逓信病院として1952年1月に開設されたが、保険医療機関の指定を受けた1986年6月以降、地域の中核病院として広く一般患者へ医療を提供している。2020年10月現在の病床数は594床、地域がん診療連携拠点病院(高度型)、がんゲノム医療連携病院などの指定医療機関。

病院・医療機関のセキュリティネットワーク導入事例集

お見積もり依頼・お問い合わせ・
技術情報ダウンロード

各種製品に関するご相談・ご質問などお気軽にお問い合わせください。
技術情報はPDF版でご用意しています。

トップへ