APRESIA Systems株式会社 様

オフライン・オンラインの垣根を越える音響システムが
ウィズ/アフターコロナの働き方を支える

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APRESIA Systems株式会社 様

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ポイント

  • 設備音響製品を採用しオンライン会議の音声品質のストレスを軽減
  • AV over IP化で会議開催準備が簡便化され主催者負荷を低減
  • AV over IP化で音響専用の設備工事が不要

導入製品

  • IntelliMix® P300オーディオプロセッサー
  • MXA910  シーリング・アレイ・マイクロホン
  • MXN5W-C  ネットワーク・スピーカー
  • ApresiaLightGM124GT-PoE2
企業のセキュリティネットワーク導入事例集

コロナ禍のリモート会議で
本社オフィス側の音声が課題に

 2016年に日立金属株式会社の情報システム事業が独立して誕生したAPRESIA Systems株式会社。そのルーツは、日立金属と合併した旧日立電線株式会社が1982年に始めたネットワーク機器・ケーブルなどの事業であり、以来、国産ネットワーク機器メーカーの草分けとして実績を重ね、市場の要望に応えてきた。
 APRESIA Systemsでは、東京の本社、土浦市の「つくばネットワーク技術センター」に加え、全国各地に支店や営業所を展開している。これらの拠点をまたぐ会議について、コロナ禍以降ではオンラインで行うことを余儀なくされたが、そこでは音声についての課題に直面したという。同社企画本部 経営企画部 情報システムグループ グループ長の大谷秀登氏はこう語る。
 「コロナ禍が始まった当初、会議は主に自宅からオンラインで参加していました。後に出社制限が緩和されると、オフィスの会議室などからオンライン会議に参加する者も増えてきたのですが、会議室からの発言が相手に聞き取りづらいという問題が浮上してきたのです」
 問題が生じたのは、本社オフィスの「コラボルーム」だ。社内の会議スペースとしては最も大きい部屋で、セミナーや研修などにも用いられるほか、定例の幹部会議は本社の上層部の多くが集まり、他拠点と接続してオンライン会議を行っていた。

 「コラボルームにはカメラやスピーカー、マイクなどを設置していました。しかしこのマイクでは、部屋の広さに加え、飛沫防止のパーティションや着用しているマスクなどの影響で、参加者全員の声を拾えませんでした」と企画本部 本部長 力石浩一氏は説明する。
 もともとコラボルームに設置してあった音響機器は、4台セットの卓上型スピーカーマイクだ。離れた席からの発言が拾えないことから、発言者が入れ替わるたびにその近くへマイクを移すなどしていたが、それでもリモート参加者には聞き取りづらかったという。また、コラボルームはAPRESIA Systemsの製品デモやハンズオントレーニングなども行うため、それらの機材を設置したサーバー室が隣にある。それらのノイズや空調設備のノイズも音響悪化の一因であった。

上から集音して音を届ける天井配置の案を採用

 こうしてAPRESIA Systemsは2021年1月、エイチ・シー・ネットワークスに音響環境の相談をもちかけた。そこで受けた提案が、「上から音を集める」「上から音を届ける」というものであった。卓上型スピーカーマイクは水平方向の音を拾うため、パーティションなどに音声を遮蔽されがちだが、天井にマイクとスピーカーを配置すればパーティションの影響を受けにくくなる。
 実際にこの提案を実現するために採用された製品がSHURE社の会議用ソリューションだ。天井設置型の「MXA910 シーリング・アレイ・マイクロホン」と「MXN5W-C ネットワーク・スピーカー」、それらを制御する「IntelliMix P300 オーディオプロセッサー」の組み合わせだ。
 今回特に大きな効果が期待されたのがMXA910で、最大8つの高指向性収音ローブが捉えた音をデジタル・シグナル・プロセッサーで処理し、発言者の声を拾い上げるというものだ。大谷氏はシュア・ジャパンのショールームを訪問し、デモ施設でその性能を体感した。
 「部屋の隅まで音を拾う収音能力があり、室内のレイアウトを変えてもチューニングを変えて対応できる点を高く評価しました。まるでオフライン環境にて対面で話しているかのように聞こえたほどです」(大谷氏)
 その後、大谷氏はコラボルームでのデモも依頼し、機材の組み合わせやチューニングを変えながら性能を試したという。「マイクは、当初の提案では2台のMXA910だったのですが、この部屋では1台でも問題なく音を拾うことができました」と大谷氏は話す。
 このときのデモは録画して、後に経営幹部にも体験してもらっている。主にコラボルームから会議に参加する経営層は、リモートで会議に参加している相手にコラボルームでの音声がどのように聞こえるかを体感する機会がない。録画を見て差があることを実感したことで、導入予算の承認もスムーズに得られたという。

シンプルなシステム構成で
導入・設置工事は1日で完了

 こうしてSHURE製品の導入が決定し、2021年の6月に設置工事が行われた。工事はわずか1日で完了し、翌日の朝から使えるようになったという。短期間で設置工事を終えられた背景には、今回導入したシステムがシンプルな構成であった点も大きい。イーサネットスイッチと配線を音声信号の伝達に用いるAV over IP技術や、イーサネットケーブルでマイクやスピーカーへの電力も供給するPoEスイッチを採用しており、音響専用の配線工事が不要であった。SHUREのマイクやスピーカーはAV over IPやPoEに対応し、音声を暗号化する機能も備えているため会議の機密性も担保できる。PoEスイッチは自社の製品を活用している。
 「今回使っている『Apresia LightGM124GT-PoE2』は、PoEスイッチの中でも安価な製品という点もポイントです。システム全体のシンプルさと合わせ、導入コストの抑制につながりました」(大谷氏)

導入後すぐに効果を実感
オンラインとオフラインの境目をなくす

 力石氏はコラボルームの音響システム刷新による効果について、「部屋の隅にいる人の発言もリモート参加者に聞こえるようになりました。逆にコラボルームから参加する際、天井に3台設置したスピーカーのおかげで最後列まで音が届きます」と評価する。
 また大谷氏も、「導入後はリモートから参加していても話が入ってくるようになりました。まさにオンラインとオフラインの境目をなくしてくれたと感じています」と語り、以前との環境の差を強調する。会議の準備も容易であり、「IntelliMixP300」とPCをUSBで接続するだけだ。今回はSHUREが設定したプリセットにより、コラボルームの利用目的やレイアウトに応じて適切なセッティングが適用される。
 「卓上スピーカーマイクを使用していた頃は発言のたびにマイクの位置を調節する必要がありましたが、いまではそれが解消されました。会議の段取りも会議中のテンポも速くなったと感じています」(力石氏)
 このように、音響環境を刷新したことでオンライン会議の音質や使い勝手を大きく向上させたAPRESIA Systemsではこの成果を受けて今後もオンライン会議を積極的に使っていく予定だ。
 「エイチ・シー・ネットワ-クスには今回、当社のニーズに合わせた提案から、ショールーム招待や当社での出張デモなどのアレンジ・導入までスピード感ある対応をしてもらえました。今後も便利なツールやシステムの提案を期待しています」(大谷氏)

お客様情報

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「お客さまが必要とする情報インフラを提供する」をミッションの中心に据え、「APRESIAシリーズ」イーサネットスイッチや光伝送装置などの開発・製造・販売・保守を手掛ける。前身である旧日立電線株式会社が1982年にネットワーク機器事業へ参入して以来、国産ネットワーク機器メーカーの草分けとして豊富な実績を持つ。
(写真左より)
「APRESIA Systems株式会社 企画本部 本部長 力石 浩一 氏」
「APRESIA Systems株式会社 企画本部 経営企画部 情報システムグループ グループ長 大谷 秀登 氏」

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