事例:信頼性の高い遠隔講義インフラで大学間をリアルタイムに結ぶ

ネットワークのトータルソリューション:エイチ・シー・ネットワークス株式会社

独立行政法人
日本原子力研究開発機構(JAEA) 様

原子力の教育研究と人材育成はJAEAの重要な使命
~ 信頼性の高い遠隔講義インフラで大学間をリアルタイムに結ぶ ~

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課題

  • 「JAEAと複数大学が相互補完しながら、原子力の人材育成を推進できるネットワーク*の構築」を中期目標として設定
  • 具体的に連携教育をどのように推進するか、また各組織の特色をいかに組合せていくかはチャレンジテーマだった
    * 正式名:原子力教育大学連携ネットワーク、通称:大学連携ネットワーク、英文名:JNEN (Japan Nuclear Education Network)

ソリューション

  • Polycom VSX 7000sテレビ会議システムと電子黒板を6大学に設置
  • 複数拠点の同時接続にPolycom MGC-25多地点接続サーバを採用
  • 大学間をリアルタイムに結ぶ遠隔講義システムを構築

効果

  • 博士前期課程(修士レベル相当)の共通講座を実現
  • 平成21年度の受講生は200名を超え、必修講義にも発展
  • 他大学のライブ講義で学生は新たな価値観を創出
  • 遠隔講義システムはIAEAの専門家会合でも大きな反響

導入製品

原子力の専門知識を遠隔講義で習得できる
新たな大学連携ネットワーク構想

独立行政法人日本原子力研究開発機構
東海研究開発センター
核燃料サイクル工学研究所
副所長 小島 久雄 様

国内唯一の原子力に関する総合的な研究開発機関として活動を行っている独立行政法人日本原子力研究開発機構(JAEA)。
その研究拠点である東海研究開発センター核燃料サイクル工学研究所は、使用済み燃料の再処理の技術や新型原子炉用燃料の製造技術など、核燃料サイクルにおける最先端の技術開発を工学規模で行っている。
同時に、原子力に関する人材育成活動として、大学連携ネットワークに係る遠隔教育システムの運営拠点として活動を支えるとともに、核燃料サイクル関連の実習プログラムを実施している。

「核燃料サイクルの研究や技術開発は全体に範囲が広いものです。そこで、専門的な知識や現場での経験など大学のカリキュラムだけでは不足しがちな部分を補うために連携大学院制度がスタートしました」

と語るのは、同研究所 副所長の小島 久雄氏。

「学生にとって学外の研究者や他大学との交流が図れる意義は大きい。
次第に連携協定を結んでいる複数の大学が共同して原子力に関する講義を単位として認定できるカリキュラムに組み込みたいという要望が挙がり始めました」

そこで検討されたのが、距離の離れた大学間を結んで講義をリアルタイムに行うことができる遠隔講義の構想だった。

簡単接続で高信頼性、
“臨場感"を再現できる映像品質を追求

独立行政法人日本原子力研究開発機構
東海研究開発センター
核燃料サイクル工学研究所
技術副主幹 加藤 浩 様

「複数工学で連携教育カリキュラムを作る構想が出た時点で、国内に点在している各大学を繋ぐため、テレビ会議システムを基本とした教育システムは必要不可欠なものでした」

と同研究所 技術副主幹 加藤 浩氏は当時を振り返る。
遠隔地を結んだ講義を行う場合について、授業要件を満たすうえでも実際の講義に近い形で双方向かつリアルタイムな情報共有インフラが必要となる。
複数の遠隔地同士をリアルタイムに連携するには、テレビ会議システムを基本とした教育システム構築以外の選択肢は考えられなかったという。

そこで、評価表を作成し、テレビ会議システムによる遠隔講義を実施している複数の大学を、教員とともに訪れ、遠隔講義に必要なシステムの洗い出しを行なった。
ポイントとなったのは

「遠隔地でもその場にいるような“臨場感"が作り出せるかどうか」

だったと小島副所長。

「教員から一方的に話をするだけでなく、学生からの質問にも応えられるような双方向コミュニケーションが欠かせません。また、学生の顔がはっきりと確認できるような映像品質かどうかをチェックしました。
よそ見をすると教員からすぐに注意が飛んでくる、そんな臨場感が欲しかったのです」(小島副所長)

さらに、日立電線ネットワークスのConferenceNavigator* により、電源を入れたらすぐに複数拠点との接続が開始できる。情報リテラシーの差を吸収してくれる“使いやすさ"も選定の大きなポイントだった。
もちろん、講義が中断されることなく、安定して接続できる高い信頼性も当然ながら求められた。
これら要件を満たしたポリコムのテレビ会議システムが基盤インフラとして最終的に選定され、2007年4月より「原子力教育大学連携ネットワーク」活動の柱である共通講座がスタートすることになる。

* ConferenceNavigatorは2008年7月に販売を終了。後継製品はConference@Adapter。

国際舞台でも大きな反響!
遠隔地から学生に新たな機会を創出

現在では、東京工業大学、金沢大学、福井大学、茨城大学、大阪大学、岡山大学の計6大学によって大学連携ネットワークが協定の元、共同運営しており、事務局の立場で同研究所がサポートを行っている。
各大学のキャンパスにPolycom VSX 7000s テレビ会議システムを設置し、受講数の多い大学にはバックアップ用にPolycom VSX 3000 テレビ会議システムを用意。
また、電子黒板「StarBoard」を活用し、資料への書き込みを行いながら講義を進めている。
同研究所と各大学を結ぶネットワークは、セキュリティを配慮し、インターネットVPNを採用。東海研究開発センター内に設置されている多地点接続サーバPolycom MGC-25が複数拠点の同時接続を可能にしている。

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開講式(東京工業大学)

テレビ会議システムの用途は、前期、後期の各々2単位相当の講義が中心。
各大学の教員が専門分野を分担して進めている。博士課程における高度な原子力に関する知識習得を目指したこの大学連携ネットワークは、現在までに200名を超える学生が受講している。

同研究所では、利用している教員に定期的なアンケートを実施し、学生からも感想を収集するなど、教育の質を高める工夫に余念がない。
加藤副主幹のテレビ会議システムに対する全体的な評価は当初想定していたよりも高いという。

「操作方法がシンプルだからこそ、一度でもテレビ会議システムを使えばすぐに慣れてくれます。
学生も他大学の先生の講義をライブで受講できることに価値観を見出しているようです」(加藤副主幹)

すでに3年目を迎える大学連携ネットワークだが、遠隔講義の安定したインフラを支えるポリコム製品には今後も期待を寄せていると小島副所長。

「すでに博士前期課程の必須科目となっている大学もあるため、システムが止まって講義ができないということは許されません。そういう意味でもシステムの信頼性は重要です」(小島副所長)

遠隔講義による受講(金沢大学)

今回の仕組みは、国際的な原子力の枠組みであるIAEA(International Atomic Energy Agency:国際原子力機関)の情報伝達に関する専門家会合でも取り上げられ、各国が取り組んでいる原子力に関する活動を様々な国に伝達する手段の一つとして、参加者から大きな反響があったという。

なお、提案からシステム設計、導入サポートまでを担当した日立電線ネットワークスについては

「小さなトラブルにもその都度きちんと対応いただいており、大変助かっています。
今後は、当初の思想を念頭に置いた新たな提案もお願いしたいですね」(加藤副主幹)

と継続したサポートを強く希望している。

海外接続や個別カリキュラムなど用途を拡大、
教育の質を高める動きへ

現在は講義のみに利用しているテレビ会議システムだが、カリキュラム以外の用途でも使いたいというニーズはすでに顕在化している。

「今は我々が事務局となって6つの大学に共通の講義を配信していますが、専門的な科目に興味がある大学が3つぐらい集まって、個別のカリキュラムでも使えるようにしたいですね」と加藤副主幹。

また、テレビ会議システムの色々な用途も模索し、新たな試みにも挑戦してみたいという。

また、原子力の基礎的な研究に関しては、海外にある大学との連携も検討を進めている。

「今後はインターネットを活用したeラーニングシステムなどと組み合わせ、教育の更なる質を高めるための工夫も同時に行っていきたい」と、加藤副主幹は抱負を語っている。

(導入時期:2007年4月/取材時期:2009年11月)

独立行政法人日本原子力研究開発機構(JAEA) 様

国内唯一の原子力の総合的な研究開発機関であり、原子力における研究開発の国際的中核拠点として幅広い活動を展開。高速増殖炉サイクル技術や放射性廃棄物処分技術、核融合エネルギーの実現に向けた研究開発など、原子力に関連した各種研究開発・教育普及を行っている。

名称

独立行政法人 日本原子力研究開発機構
Japan Atomic Energy Agency (JAEA)

所在地

茨城県那珂郡東海村村松4番地49

発足

2005年10月

代表

岡﨑 俊雄 理事長

URL

http://www.jaea.go.jp/

導入製品

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