キャンパスネットワークリプレイス

筑波技術大学 様

学生の学びと寄宿舎生活を支えるネットワークを刷新
信頼性や安定性をそのままに高速化・拡張性を担保

  • 文教
  • ネットワーク
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ポイント

  • 既存ネットワークを配線から刷新し、高速化すると同時に将来の拡張性も担保
  • 運用管理ツールの拡充でネットワークを可視化し、運用負荷を軽減
  • 刷新後の最新の配線図などドキュメントも完備したことで管理性を向上
企業のセキュリティネットワーク導入事例集
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授業や寄宿舎生活でネットワークを多用
教職と運用の兼務により管理負担も増大

国立大学法人 筑波技術大学
保健科学部 情報システム学科
教授 大西 淳児氏

 日本で唯一「視覚・聴覚障がい者であること」を入学条件としている筑波技術大学。「社会に貢献できる先駆的な人材を育成すること、および世界的な視野で聴覚・視覚障がい者に対する高等教育の充実と発展に寄与すること」を教育理念に掲げている。教育方針にも「障害特性に合わせた情報保障および障害補償能力の育成により、「伝わる・伝える」教育を提供する」「自他の障害に対する深い理解を持ち、グローバルな視点から社会に貢献できる人材を育成する」といった内容を盛り込んでいるのが特徴だ。

 授業では、学生の障害特性に応じて「伝わる・伝える」ための工夫が施されており、時代に合わせてさまざまなツールが導入されてきた。講義内容は音声化され、学生はスマートフォンの読み上げ機能などを活用している。こうしたニーズにより、教職員・学生ともに情報機器やITツールを使う場面が多く、ツールの発展により卒業後の進路の幅も広がっている。

 講義の手話通訳や字幕は、以前から外部スタッフの協力を得て行われてきたが、近年はリモート参加が主流となっている。また、人工内耳を装着している学生もいるため、音声による情報伝達も欠かせない。こうした教育環境を支えるうえで、ITツールは不可欠であり、それらが適切に機能するには高速かつ安定したネットワーク接続が必要となる。例えば、リモートで手話通訳を行う場合は高画質かつコマ落ちのない映像が求められ、字幕入力にも高音質で途切れのない音声が欠かせない。

 また、学生たちの多くがスマートフォンやタブレット端末を持ち込み、授業に参加するケースが増えている。その結果、無線LANに接続する端末数、そしてトラフィックも増加し続けている。

 加えてもう一つ、筑波技術大学ならではの事情もある。実は大半の学生がキャンパス内の寄宿舎で生活しており、そこでの無線LAN環境も大学が提供しているのだ。そのため一般的な大学ネットワークとは異なり、夜中でもトラフィックはあまり低下しないと保健科学部 情報システム学科の大西 淳児教授は話す。

「今の時代、私生活でもインターネットありきという学生も多いのです。そのため、ネットワークの運用ポリシーも、純粋にアカデミックな内容だけでなく、学生たちの生活を踏まえた柔軟な内容とする必要があります。もちろん私たち教職員には、ITリテラシーの指導も求められています」(大西氏)

 その一方で、ネットワーク運用管理には教職員のうち5人ほどが兼務で携わる体制だ。教員としての業務をこなすかたわらネットワーク運用も担当しているが、兼務ならではの課題を感じることもあると、産業技術学部 産業情報学科の大塚和彦准教授は述べる。

「もし何らかのトラブルが生じた場合でも、私たちが授業を行っている時間帯ではすぐに気付けず初動が遅れることもあります。この運用体制では、トラブルシュートなどに役立つ運用管理のしくみも重要です」(大塚氏)

国立大学法人 筑波技術大学
産業技術学部 産業情報学科
准教授 大塚 和彦氏

安定性の確保と運用性の向上を念頭にLAN配線の更新を含めHCNETに依頼

 筑波技術大学では、学内ネットワーク更改の入札を2024年に実施した。それまで使ってきたネットワークは2017年度に構築されたもので、機材の老朽化などに伴い更新が必要となったことが主な理由だ。入札に先立ち、ネットワーク運用担当メンバー5人に加え、他の教職員も一部協力して、入札における要求仕様策定を行った。トラフィック増加に合わせた高速化や、運用性の改善なども目指す内容だったが、全体としては既存環境の延長線上といった内容だ。

「仕様策定では、複数のメーカーやベンダーから得た情報を踏まえ、現実的な着地点を見極めながら決定しました。2017年度に構築された既存ネットワークは、構成・安定性ともに大きな問題がなかったため、今回の更新でも新たな機能は求めず、前回同様、数年の運用を前提に安定性と保守性を重視しています。ただし、運用を兼務する立場としては、運用性の向上も意識しました」(大塚氏)

 この2024年の入札で落札したのが、エイチ・シー・ネットワークスだ。今回の更新に向けて技術力に裏打ちされた提案を継続的に行い、要件定義段階から具体的な改善策を提案した。

「以前から知っているエイチ・シー・ネットワークスが落札者となったことで、われわれ運用メンバーとしては安心しました。彼らは既存ネットワークのこともよく知っていますし、構築の実務においても混乱は少なくて済むだろうと考えたのです」(大塚氏)

システム図

システム図

ネットワーク高速化とエリア拡充を実現
可視化と分析により障害予防にも対応

 今回のネットワーク構成においても、スイッチの大半は既存ネットワークと同じくAPRESIASystems製品が採用された。運用メンバーにとって使い慣れた製品であるだけでなく、信頼性の高さからも安心感があると大塚氏は言う。

「既存ネットワークで数年間使ってきましたが、なかなか壊れません。新たなネットワークでは幹線を高速化したほか、将来的な拡充を見据えて若干の構成変更を行った程度です」(大塚氏)

 無線LANアクセスポイントや無線LANコントローラーも従来と同じくHPE Aruba Networking製品を採用し、入札時点で選択できる最新の無線LAN規格を取り入れた。またエリアをキャンパス全域に拡充するため、アクセスポイントの台数も増加させている。

「管理ツールは、これまで使っていたオンプレミス版に代わってクラウド版となりました。そのせいか日本語UIにも対応してくれて、より扱いやすくなりましたね」(大塚氏)

 ネットワーク全体の高速化に伴い、今回はLAN配線も最大1GbpsまでのCat.5eから、最大10Gbpsに対応するCat.6Aへと一新。今回導入する機材に対しては余裕のある仕様となり、将来のさらなる高速化にも対応できる配線を実現している。

 そして、運用性向上を図って、新たにネットワーク管理ソフトウェアのIBC System Answer G3も導入された。システム状況の見える化に加え、障害予防などにも役立つ分析機能を備えた高機能なツールだ。

「監視には従来のオープンソースツールでも対応可能ですが、全体状況の把握やトラブル時の対応をより円滑にするため、高度なツールを導入しました。兼務体制では初動が遅れる可能性もあるため、万一の際に備え、実効性のある手段をあらかじめ整えておく判断です」(大塚氏)

施工調整とドキュメント整備で運用を支援
eduroam対応で学外連携も視野に

 LAN配線を含むネットワーク全体の更新作業は、日程に制約があった。週末も寄宿舎で生活する学生が多く、ネットワーク停止のための調整が難しかったためである。

「年末から年度末にかけての繁忙期に、配線を含む更新作業を実施したため、エイチ・シー・ネットワークスにはご負担をおかけする場面もありました。現場によっては計画通りに設置できず、迅速に代替案をご提案いただいたこともあります。今回の更新では、配線図など最新のドキュメントを整備いただいたことで、トラブル時にも現場入り前に対応箇所の見当がつけやすくなりました。今後、担当が交代した際にも、こうしたドキュメントは大いに役立ちます」と大塚氏は評価する。

 2025年3月には、筑波技術大学が持つ2つのキャンパスともネットワーク更新を完了。4月からは高速化された新たなネットワークが稼働を開始し、大きなトラブルは生じていない。エイチ・シー・ネットワークスは運用開始後も継続的なフォローと改善提案を実施。ログ分析や設定最適化、セキュリティポリシーの見直しなどを伴走支援し、安心・安全なネットワーク運用を後押ししている。

 そして新たにeduroamへの参加に向けた環境整備などを進めている。大塚氏は現状を以下のように説明する。

「これまでは余力がなくてeduroamには対応できていませんでしたが、今回のネットワーク更改を機に取り組むことにしました。申請手続きなどに時間を要しているものの、システム的な対応はエイチ・シー・ネットワークスの協力も得て進行中です。eduroam対応のためOneID@Adapterを導入する予定で、それに向けて以前から使ってきたAccount@Adapter+のバージョンアップなども済ませています。このeduroamに関しても、その他の面についても、エイチ・シー・ネットワークスには引き続きご協力をいただくことになるでしょう」

お客様情報

国立大学法人 筑波技術大学 様

URL:https://www.tsukuba-tech.ac.jp/

メンバー写真
左より 大塚様、大西様

日本で最初に視覚障がい者と聴覚障がい者であることを入学条件にした国立大学。
1987年(昭和62年)に短期大学として設置、2005年(平成17年)に大学を開学した。社会に貢献する先駆的な人材の育成を教育の使命とし、幅広い教養と高度な専門性を培う教育を推進する。

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