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報道関係各位
TBSテレビのリモートプロダクションを支えるMoIPネットワークを包括支援
― 遠隔制作を下支えする高信頼ネットワーク基盤を提供 ―
- ニュースリリース
発行No.2025110402
2025.11.04
エイチ・シー・ネットワークス株式会社(本社:東京都台東区、代表取締役社長:田中 宗)は、株式会社TBSテレビにおける次世代制作体制を見据え、MoIP(Media over IP)を中核とするリモートプロダクションの検証および運用立ち上げを支援しました。MoIPネットワーキング勉強会の実施に加え、リモートプロダクションを想定したキッティング支援および機器提供を通じて、現場担当者主導による迅速な構築・運用を実現しました。

背景
放送分野では、スタジオや中継の高度化に伴い、低遅延で拡張性の高いIPベースの制作環境が求められています。TBSテレビにおいても、在宅・遠隔拠点からの制作や中継現場の省人化を見据え、堅牢なMoIPネットワーク設計と運用ノウハウの内製化が課題となる中、既存資産を最大限に活用しつつ段階的に導入・検証を進め、最小限の追加機器で立ち上げることが、現場での実効性とスピードを両立させる上で重要な要件でした。
概要
本取り組みでは、リモートプロダクションに最適化したMoIPネットワークの設計と運用立ち上げを以下のとおり支援しました。
1 MoIPネットワーキング勉強会の開催
- ST 2110/ST 2022の基礎から、マルチキャスト、PTP(時刻同期)、帯域・冗長設計、トラブルシューティングまでを体系的に解説。
- 運用部門・技術部門の共通理解を深め、内製運用に必要な基盤知識の短期定着を支援。
2 キッティング支援(リモートプロダクション想定)
- 実運用を前提にレクチャー資料とコマンド例を整備し、現場での初期セットアップの標準化を推進。
- 手順の平易化と再現性の高いテンプレートを提供し、TBSテレビ主導による実構築を可能に。
3 機器提供と既存資産の活用
- 既設機材を活用しつつ、必要最小限の機器を提供することで、コストと導入リードタイムを最適化。
- 将来の拡張性を確保した設計を採用。
システム構成

採用技術
- MoIP:ST 2110、ST 2059(PTP)、マルチキャスト運用、冗長化設計
- ネットワーク:PTPグランドマスター/バウンダリ設定、IGMP/PIM設計、QoS/帯域制御
提供製品
- Cisco(N9K-C9336C-FX2)
- HUAWEI(I/F 用モジュールのみ提供、機器本体は既存機材を活用)
- 平河ヒューテック(Dio B612)
システム構成のポイント
- お客さまに多くの知見を蓄積いただくため、マルチベンダーで対応。
- 各拠点への配置を考慮し、ネットワーク構成はSPINE/LEAFで対応。
関連ページURL:
https://www.hcnet.co.jp/solution/broadcast/broadcast/
今後も本取り組みで得られた知見を基に、MoIPの普及と運用基盤の高度化を促進し、制作現場を支えるインフラ整備に貢献してまいります。
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